赤の国からピンクの国へ? 〜台湾取材記〜

2015.7.6

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キャラクターを活用した地域振興の調査で台湾に来ています。緩さと秩序の絶妙なバランスがとれている台湾の街は、いつ来ても居心地がいいです。ところで、今回新しく気づいたことがあります。台湾の街には「ピンク」が多いということです。

まず、台湾の玄関である桃園国際空港。3階の出発ロビーにはハローキティの休憩室と自動チェックイン機がります。ハローキティの場合、オリジナルデザインが中華圏で好まれる赤にもかかわらず、空港のキティスペースはピンク一色です。次に、台湾第二の都市高雄。市内には粉紅家族(Pink Family)というレストランチェーンがあり、雑貨屋、火鍋、カフェなど多様な店舗を展開しています。外観から内蔵、テーブル、メニュー、店員の服まですべてがピンクです(ちなみに台北には、同じくすべてピンク色のBarbie Caféがあるそうです)。さらに、高雄の南東に位置し、今回の調査の目的でもある屏東市東港鎮。観光スポットとしても有名な華僑市場には、桜えびキャラクターの巨大懸垂幕が飾られています。東港は黒マグロの産地としても有名ですが、キャラクターになっているのはピンク色の桜えびだけです。

なぜここまでピンクを好むのでしょうか。たまたま今回の調査地にピンクが多かったとも言えますが、ここで一つの仮説を立ててみました。もしかして、古くから漢民族が好んでいた赤色が、現代になって少し雰囲気を変えてピンクになったのではないかと、まだ根拠はありませんが。色の好みは、キャラクターの選択や活用にもかなり影響を与えると思いますので、ピンクの謎、気になって仕方ないです。

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